GT-8とアンプの接続方法



GTに限らずアンプシミュレーターとアンプの繋ぎ方についての質問を色んなサイトで見かけるので
なるべく分かりやすいように図解してみました。

目次
・はじめに 〜アンプの構成を知る〜
・PAミキサーやレコーダーに直接繋ぐ場合
・アンプのリターンに挿す場合
・アンプのInputに挿す場合
・アンプの歪みをGTのLOOPに挟みたい場合








・はじめに 〜アンプの構成を知る〜

 ■実際のギターアンプの構成


上の絵のように、アンプは音の流れる順番から(1)プリアンプ、(2)パワーアンプ、(3)スピーカーの3つで構成されています。
それぞれの役割を簡単に言うと、

(1)プリアンプ … 音色を作る。歪みもここで作る。
(2)パワーアンプ … プリアンプで作った音を増幅する。
(3)スピーカー … パワーアンプから来た「信号」を「音」にする。

ライブやレコーディングでの場面を想定すると全体の流れは以下のようになります。


では、この流れの中でアンプシミュレーターはどの部分をシミュレートするのでしょうか?



(1)プリアンプからマイクによる集音までをシミュレートする場合



これはアンプの他にマイクの集音もシミュレートする方法で、実際の配線は↓


・PAミキサーやレコーダーに直接繋ぐ場合


このようになります。
PA卓に繋ぐ場合はほとんどがD.I.を経由するので問題ないですが、
MTRやオーディオインターフェースに繋ぐ場合は入力の抵抗に注意してください。







(2)プリアンプのみをシミュレートする場合



これはアンプの中のプリ部のみをシミュレートし、
パワーアンプ、スピーカーは実際のギターアンプを使う場合で、実際の配線は↓の3つに分かれます。
・アンプのリターンに挿す場合
・アンプのInputに挿す場合
・アンプの歪みをGTのLOOPに挟みたい場合












・アンプのリターンに挿す場合
これは、GTがプリアンプの役目を担い、パワーアンプとスピーカーはギターアンプを利用する、というパターンです。
個人的に最もオーソドックスな使い方だと思います。








・アンプのInputに挿す場合
これはGTのあとにさらにギターアンプのInputに挿すので、結果的にプリアンプを2度経由することになります。
GTで作りこんだ音色もギターアンプのプリ部を通すことで音色が変化してしまうので
一般的なセオリーからははずれる気もしますが、「リターンに挿してもどうせ音色変わっちゃうし…」と思うなら、
逆にInputに挿して、ギターアンプ側のEQでササッと補正できるという利点もあります。

また、GTのアンプシミュレーターを使わずにエフェクトのみを使用する場合もこの配線になります。
アンプシミュレーターがOFFなので、OUTPUT SELECTはどれに設定していても音色に変化はないようです。








・アンプの歪みをGTのLOOPに挟みたい場合
上記の2つよりも複雑な配線になり、アンプとGTの間を長いシールドが3本も通ることになり、
ノイズ軽減のためにマルチエフェクターを愛用してる人には敬遠されがちな配線ですが、
ギターアンプの歪みの前にも後ろにもGTのエフェクトが掛けられるので、コンプ→ブースター→アンプの歪み→空間系なんて配列も可能だったり、
GTのAMP CONTROLとペダルアサインを駆使すればアンプのドライブチャンネルとエフェクトのon/offの切り替えがCTL PEDALひとつで可能になったり、
GTの機能をフルに活かしたパターンとも言えます。
ちなみに海外では4CM(Fout Cable Method)なんて呼ばれてたりしてるようです。